サバイバルゲームとは

 

 サバイバルゲームとは、簡単に言ってしまえばBB弾が発射されるエアーソフトガンを使用した戦争ごっこ。要は鉄砲遊びです。これには反論もあると思いますが、TSCではそう解釈しています。ゲームの種類としてはフラッグ戦や殲滅戦、メディック戦など様々な種類があり、これらは週末などにサバイバルゲームフィールドの定例会に参加するか、またはフィールドを貸し切ってチーム内で遊んだりします。もちろん遊びとは言っても人に向かってBB弾を発射したり、フィールドが山などである場合が多いため危険が伴う場合があります。そこでサバイバルゲームには安全のためのルールが存在します。ここではサバイバルゲームのルールと自らが実施すべき安全対策(TSC推奨)について書いていきます。

サバイバルゲームのルール

安全対策

TSCが推奨する安全対策


 ここまで、サバイバルゲームのルールとその一部としての安全対策のためのパワー規制を紹介してきました。しかし、サバイバルゲームの性質上、先述のルールをすべて守っていても安全対策は十分とはいえません。ここではより安全にサバイバルゲームを楽しむためにTSCが推奨している安全対策を紹介していきたいと思います。


 TSCではより安全で楽しいサバイバルゲームを行うために以下を義務付けています。



・ゴーグルの着用(フルフェイス推奨)

 

 これは目を保護するためです。パワー規定内のエアガンであっても眼球にBB弾が当たれば最悪の場合失明してしまう可能性もあります。そのため目を保護することが重要になります。これは安全対策面で最重要と言っても過言ではありません。

 ゴーグルには様々な種類があります。ゴーグル型やサングラス型、フルフェイス型などです。基本的にどのタイプを使用しても構いませんが、すべてにおいてASGK(日本遊戯銃協同組合)の安全基準を満たしているものであることが望まれます。お金がないからといって100均のサングラスで済まそうなどとは考えないでください。また、サングラス型で注意すべき点としてサングラスを顔に装着した状態で、それを横から見た時にサングラスと肌の間に隙間がないことを確認してください。これはサバイバルゲームではどの方向からでも弾が飛んでくる可能性があるからです。もし、横から弾が飛んできた場合でも確実に目を保護出来るものを選んでください。

 また、TSCではフルフェイス型を推奨しています。これは歯や顔の安全を確保する目的があります。実際にこれを書いている私自身が歯に被弾し、歯が欠けてしまった経験があります。歯を出さないように気をつけていても仲間とのコミュニケーション時に運悪く被弾してしまうことなどもありますし、至近距離での接近戦では流血する可能性すらあります。これの対策としては肌の露出をできるだけ少なくすることが効果的です。また、最近では、このような安全面を考慮しフィールドでフルフェイス型の着用を義務付けているところもあります。TSCでは安全面と汎用性を考慮してフルフェイス型の着用を推奨しています。



・手袋の着用

 

 サバイバルゲームのフィールドは山や森林であることがほとんどです。そのため、刺のある植物が自生している可能性があります。『不意に手をついた所に刺があり怪我をした』などの不慮の事故を防ぐためにも手袋の装着必要です。また先述の通り、接近戦も予想されるサバイバルゲームで肌の露出を極力少なくすることが怪我の予防につながります。そのため、できるだけ丈夫な手袋を着用するようにしましょう。



・ニーパッドの着用


 サバイバルゲームでは直立の状態でいられることはほぼありません。基本的に姿勢を低く保ち『HIT』しないように地面に膝をつけていることがほとんどです。地面の固さはフィールドによって違ってきますし、いきなり地面に膝をつく状況も十分に考えられます。そのため、膝を保護する目的でニーパッドの着用を義務付けています。



・ブーツ(足首を守れるものであれば可)


 これは足首の保護が目的です。先述の通り、サバイバルゲームフィールドは山などの場合が多く、舗装されている道なんてものは当然ありません。それどころか、道なき道を進むことすらあるゲームです。そのため、最低限足首を守れる靴の着用が必要となります。基準としては、くるぶし以上までをカバー出来るものとなります。また、木が刺さったりする場合もあるので靴の底が丈夫であることが望ましいです。簡単にいえば軍用ブーツやトレッキングブーツなどでいいということですが、値段が高いという問題があります。そんな人はホームセンター等で売っている安全靴でも構いません。




 以上がTSCが推奨している安全対策となります。すべて揃えると結構な値段になってしまいますが、怪我をして通院することを考えるとあった方がいいものだと思います。



 長々と書いてしまいましたが、簡単にサバイバルゲームのルールと安全対策について紹介させていただきました。皆様、理解していただけましたでしょうか?ただ文章を読んだだけでは難しいと思いますのでもっとサバイバルゲームのことを知りたいという方のために実際のゲーム中の動画を用意してあります。詳しく「Theater」をご覧ください

1.撃たれたら『HIT』と叫ぼう!


 これはサバイバルゲームにおいて最も基本的で重要なことです。サバイバルゲームでは撃たれること、つまりBB弾に当たることを『HIT』といいます。『HIT』したかどうかの判定はフィールドによっては審判が入って行っている場合もありますが、基本的にゲーム参加者本人が自己の良心にしたがって判断します。この判定の基準は後述しますが、自分が『HIT』したと判断した場合は『HIT』と大きな声で叫ばなければなりません。

 なぜ大きな声で『HIT』と叫ばなければならないのかというと、「自分はHITしており戦闘不能の状態となりました。だから撃たないでください。」ということを相手にアピールするためです。これをしなければ相手は「敵はまだ生きている。」と判断し、さらなる攻撃を加えてくる可能性があります。ですから撃たれた場合は大きな声で『HIT』と叫び相手にアピールするようにしましょう。またこの時、手を挙げるなど声が聞こえない場合でも相手に『HIT』したということが伝わるように工夫するとなお良しでしょう。




2.一発でも当たれば『HIT』。


 『HIT』したら大きな声で叫ぶということは理解していただけたと思います。では、そもそも『HIT』とはBB弾が何発当たれば、どこに当たれば『HIT』となるのでしょうか。これは極めて単純です。ボディーアーマーを着ていようが一発でも当たれば『HIT』。自分が身につけている装備や銃など、どこに当たっても『HIT』です。これは敵に撃たれても、味方に撃たれても、木や地面に跳ね返ってきた弾(跳弾)に当たっても、上から降ってきた弾に当たっても『HIT』となります。簡単にいえば、空中にあるBB弾に一発でも触れてしまえば『HIT』ということになります。

 この『HIT』判定はサバイバルゲームの根幹をなすルールであるため、判定はシビアに行ってください。もし『HIT』しても何事もなかったかのようにゲームを続けた場合、それはゾンビ行為と言われフィールドの規定によって処罰されます。というのも、サバイバルゲームは先述したように『HIT』を自分で判断するためやろうと思えばいくらでもゾンビ行為ができてしまいます。しかし、ゾンビ行為を行うということは相手を倒して道を開くというサバイバルゲームの基本的な部分を否定するものであり、それによってゲーム自体が成り立たなくなってしまいます。サバイバルゲームは楽しむことが目的であり、自分が死なずに敵を多く倒すことが目的ではありません。サバイバルゲームが終わり帰路につく時に参加者全員が今日は楽しかったと思えるようにするためにも、ルールはしっかりと守りましょう。




3.『HIT』したら速やかにセーフティゾーンへ行こう!


 残念ながら『HIT』してしまった場合には速やかにフィールドに指定されているセーフティゾーンへと移動しましょう。この時、移動中に敵に遭遇してしまう場合があります。ここで注意が必要なのは移動中に遭遇してしまった敵は目の前にいる人が『HIT』した者かどうか知らないということです。つまり、撃たれてしまう可能性もあるのです。これを防ぐためには銃を両手で肩の上に挙げて歩くことやいかにも敵がいそうな場合には「HIT通ります。」などと大きな声でアピールしながらセーフティゾーンへ向かうことが有効です。

 また例外的な事として、自分が『HIT』した場所が激戦地の真ん中である場合が考えられます。この場合は『HIT』であることをアピールしつつ、その場でゲームの進行を妨げないようにじっとしていましょう。そして、隙を見てその場から離脱しましょう。基本的にサバイバルゲームでは『HIT』してしまえば戦闘不能となり速やかにセーフティゾーンに移動しなければなりません。しかし、それはゲームの進行を妨げないようにするためでもあります。よってその場の状況から判断し臨機応変な対応をしましょう。




4.エアガンのパワーは法律の範囲内で!


 これまで、サバイバルゲームでのルールを紹介してきましたが、次に紹介するルールは銃砲刀剣類所持等取締法(通称:銃刀法)という国によって定められた法律に規定されているものになります。つまり、違反した場合は法律によって罰せられる可能性があります。当然ながらゲームに参加出来ません。また、この規定に従わないと相手を負傷させてしまう可能性もあるので絶対に規定を守りましょう。

 まず、エアガンのパワーを知るには初速を計測します。そしてその時に使用したBB弾の重さと初速を計算しその数値が0.98J(ジュール)以内であれば、目の保護等の安全対策をすれば安全に遊べるということになります。これの計算式は以下の通りです。


銃のパワー[J]=BB弾の重量[g]×初速[m/s]×初速[m/s]/2000


例えば、0.2gのBB弾を使用して初速が98m/sだったときは0.2×98×98/2000=0.96Jとなります。これは規定内の数値なのでこの銃はゲームで使用する事ができます。


 初速については近くのガンショップやフィールド等でも計測する事ができます。日本国内で販売されているエアガンは販売の段階で初速をチェックされているので箱だし状態のエアガンを使用する場合は初速は気にしなくても大丈夫です。ですが、エアガンの改造等を考える方は市販されている初速計の購入などをし、パワーが規定値を超えないように注意しましょう。ちなみにエアガンの改造は合法です。違法なのはパワーを規定値以上にした改造です。ここら辺はよく誤解されるところなので書いておくと、エアガンも電気やガスで動いています。それを改造することによって低燃費化する事も可能ですし、自分の理想の銃に仕上げることもできます。改造は悪い事ではありません。規定以上のパワーを出す事が悪い事なのです。ただし、改造によってメーカーの保障等が受けれなくなる可能性もあるのでその辺は注意しましょう。




 以上が基本的なルールについて紹介になりますが、理解していただけましたでしょうか。これは本当に基本的なルールです。フィールドによっては独自のルールがある場合もあるので特に初めてのフィールドでゲームに参加する前にはしっかり確認しましょう。


 
inserted by FC2 system